教室で豊かな人間関係を築くためのペアの作り方
僕は学校の教室の中で、毎日子どもたちにペアを組んでもらっています。
1日のペア。
朝の健康観察をし、ペアトークに花を咲かせ、学習でも最初に話すのはこのペアだったりします。いつでも一緒というわけではなく、一日の中に数回一緒に話したり、組んだりする時間が自然な形である…そういった感じです。
どうしてペアを作るの?
ずばり
「人間関係の流動性を保つため」
が答えになります。
高学年になると当たり前のように人間関係は固定しがち。この固定を無理に離すことはもちろんしませんが、そのままにしておく訳にもいきません。いつも同じメンバーは時に疎外を、時にトラブルを生み出す温床となりがちです。
だから毎日のペアを作り、そのペアは「あらゆるメンバーと組めること」が自然にできるようになります。
そうすることによって、一人ひとりの対話のハードルを下げていく。まぁこれが1年の前半で自分が大切にしていることです。
どうやって組むの?
僕はカードを使っています。特に4月〜7月は「自動的(強制的)に決まる」ことが大切かと思われます。
IKEAのカードを活用して今年度は作っていました。ペア作りに使ったカードは、朝1周回すトーキングスティックと呼ばれるものの代わりに、袋を回して入れてもらっています。フライングタイガーのカードは円の形なんですね、ほしい!
このペア作りのアイテム、いろいろな事情があり、今年度は前期の終わりまでこのままでしたが、後期からは子どもたちと相談して、ドミノを使うことになりました。
ドミノの数字の足し算なのか、共通する数字なのか、それとも色なのかは、「サークルタイムプロジェクト」のメンバーが毎朝皆に知らせるとのことで落ち着きました。子どもに相談してみるのがやはり一番!
これによって強制度が下がり、自由度は上がります。ただ「どんな友達とも組んでくようなチャレンジも生まれるんだね。」という嬉しい言葉も聞けたので、これでいってみようかと思います。
どんな効果があるの?
仲が深まる
第一に仲が深まります。子ども同士、ときに男女間の仲は自然な感じになっていきます。前期の終わりの振り返りに「女子と話せるようになった」という男子の感想が多かったのが印象的。
自然な形に「たいていの人と話せるよ」という状態ができます。
いったんやってみるといいと思います。殺伐とした雰囲気は消え、学級の中に安心できる空間が生まれます。
学習にも大きな効果が
学習の中で対話量の確保はすごく重要になってきます。一斉授業で黙っている授業においては何も関係ありませんが、それを取っ払って、「学び合い」その先の「学習の個別化」に向かっていくなら、対話量があることは重要な要素となります。
じっくりやり出した去年、今年の学習内容は年々深まっています。ペアという安心できる相手との対話は学習にリズムを生み出します。
まとめ まずはやってみよう!
いかがだったでしょうか。僕の市町村は明日から後期を迎えます。IKEAやフライングタイガーで神経衰弱のカードを購入することで、早速明日からやることができますよ。
教室の雰囲気を変えるペア作り、1年〜6年までぜひぜひやってみてください。