先生の働き方Design研究所

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性善説?性悪説?どちらかで悩んだときには…

 

 

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性善説性悪説について、昨日はいろいろと考えさせられることがありました。

 

 

 

 

代表委員会のための学級会がスムーズに進み、30分で話し合いが終了。充実した内容で終わった直後のこと。

 

お掃除ピカピカプロジェクトのメンバーが話しに来てくれました。

 

「掃除を2週間ごとにしたいです。今、みんなに確認を取ってもいいですか?」

 

 

掃除が1週間だと、そのコツを得たあたり、内容がわかったあたりでちょうど変わってしまう。だから2週間ごとに変更したいとのことだった。2週間やれば、どんどん早くなったり、やり方がわかったりして、いい掃除になると。

 

 

もちろんOKをして、じゃあその掃除を「自分で選ぶのか」「先生がランダムで決めるのか」はどうしようかということになった。

 

「ちょっと話す時間とってもいいですか?」もちろんOKだ。

 

 

一人の子が意見を言う。

 

 

「自分たちで決めるとなると、偏りが出ると思う。友達同士で固まったり、誰もやりたがらない掃除が出たり…そういう風になるんだったら、最初から先生が決めるでいいと思う。」

 

 

また別の子が意見を言う。

 

 

「今までいろいろな掃除をやってきて、ぼくは自分で選んだ掃除の方がやる気が出る。みんなも自分で選んだ方がやる気がでると思う。自分で選べばサボらないし、工夫もできる。」

 

 

どっちだろうな…そんな雰囲気が流れた。

 

 

 

つい昨日この本を読み終わった。

 

 

 

この本の中に、

 

「ドイツは性悪説に、日本は性善説に基づいている。」

という内容の文章があり印象に残っている。

 

いずれこの本についても書くとして内容については、

 

ドイツは「残業についてしっかりと法律で決めないと破るもの、ごまかすものが増えるからちゃんと法律で決まっている。ドイツは一日の労働時間が8時間より少なくしないといけないという法律があるのだ。」そんなことが書かれていた。

 

日本は「自分の会社のために、社会のために」頑張るだろうという性善説に基づいている。その分、周りを見て仕事をするから、いつまでたっても帰れず残業は増えるばかり。みんなで大きな仕事はカバーする分、労働時間は青天井に延びていく…。

 

そんな感じの文章だったと思う。

 

 

性善説性悪説、どちらでもないのだ。どちらの良さもきっとある。僕だったらドイツのような環境で働きたい。

 

和を考えすぎる日本人、あえて「空気を読んで壊す」ようなことをやり続けている。今のままじゃだめだというメッセージも込めて。。。

 

 

さて、この二人の発言もまさに性善説性悪説だと思う。

 

 

ちなみにペアの作り方でもこの話が出たんだっけ。

 

 

aosenn.hatenablog.com

 

 

効率を取るか、子どもを信じるか…みたいなところで揺れて、さあどうなるかなぁと思っていたら、また一人の女の子が意見を言った。

 

 

「2週間でしょ、とりあえず試してみようよ。自分たちで決める方が、自分たちが自己決定できる。自分たちで決めたことにはエネルギーがあるから。それでだめなら○○さんの言うとおり、先生が決めるでいいと思う。」

 

一同「おぉーーー」「それでいこう!」

 

となってめでたし、めでたし。

 

 

ペアの時の話をまとめたのも、そういやこの女の子だったな。

 

 

迷ったときこそみんなで話し合い、僕は最小限に助言を抑えて、待つと、子どもたちの中から素晴らしい意見が出てくる好例です。

 

必ずこの「中道を行く」的な考えを持つ子もいます。

 

 

 

こういう瞬間が僕は面白いと感じます。「どっちかじゃないよなぁ。」子どもの言葉でみんなが納得したとき、次へのエネルギーになりますから。

 

そんなことが味わえるのが、この職業の楽しさだと思います。

 

 

後期に入って高学年らしい部分がぐんぐん出てきて、こんな話し合いも短い時間でできるように…嬉しい成長です。

 

 

 

さて、今日も素敵な一日を!