性善説?性悪説?どちらかで悩んだときには…
性善説と性悪説について、昨日はいろいろと考えさせられることがありました。
代表委員会のための学級会がスムーズに進み、30分で話し合いが終了。充実した内容で終わった直後のこと。
お掃除ピカピカプロジェクトのメンバーが話しに来てくれました。
「掃除を2週間ごとにしたいです。今、みんなに確認を取ってもいいですか?」
掃除が1週間だと、そのコツを得たあたり、内容がわかったあたりでちょうど変わってしまう。だから2週間ごとに変更したいとのことだった。2週間やれば、どんどん早くなったり、やり方がわかったりして、いい掃除になると。
もちろんOKをして、じゃあその掃除を「自分で選ぶのか」「先生がランダムで決めるのか」はどうしようかということになった。
「ちょっと話す時間とってもいいですか?」もちろんOKだ。
一人の子が意見を言う。
「自分たちで決めるとなると、偏りが出ると思う。友達同士で固まったり、誰もやりたがらない掃除が出たり…そういう風になるんだったら、最初から先生が決めるでいいと思う。」
また別の子が意見を言う。
「今までいろいろな掃除をやってきて、ぼくは自分で選んだ掃除の方がやる気が出る。みんなも自分で選んだ方がやる気がでると思う。自分で選べばサボらないし、工夫もできる。」
どっちだろうな…そんな雰囲気が流れた。
つい昨日この本を読み終わった。
5時に帰るドイツ人、5時から頑張る日本人 ドイツに27年住んでわかった 定時に帰る仕事術 (SB新書)
- 作者: 熊谷徹
- 出版社/メーカー: SBクリエイティブ
- 発売日: 2017/10/06
- メディア: 新書
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この本の中に、
という内容の文章があり印象に残っている。
いずれこの本についても書くとして内容については、
ドイツは「残業についてしっかりと法律で決めないと破るもの、ごまかすものが増えるからちゃんと法律で決まっている。ドイツは一日の労働時間が8時間より少なくしないといけないという法律があるのだ。」そんなことが書かれていた。
日本は「自分の会社のために、社会のために」頑張るだろうという性善説に基づいている。その分、周りを見て仕事をするから、いつまでたっても帰れず残業は増えるばかり。みんなで大きな仕事はカバーする分、労働時間は青天井に延びていく…。
そんな感じの文章だったと思う。
性善説、性悪説、どちらでもないのだ。どちらの良さもきっとある。僕だったらドイツのような環境で働きたい。
和を考えすぎる日本人、あえて「空気を読んで壊す」ようなことをやり続けている。今のままじゃだめだというメッセージも込めて。。。
ちなみにペアの作り方でもこの話が出たんだっけ。
効率を取るか、子どもを信じるか…みたいなところで揺れて、さあどうなるかなぁと思っていたら、また一人の女の子が意見を言った。
「2週間でしょ、とりあえず試してみようよ。自分たちで決める方が、自分たちが自己決定できる。自分たちで決めたことにはエネルギーがあるから。それでだめなら○○さんの言うとおり、先生が決めるでいいと思う。」
一同「おぉーーー」「それでいこう!」
となってめでたし、めでたし。
ペアの時の話をまとめたのも、そういやこの女の子だったな。
迷ったときこそみんなで話し合い、僕は最小限に助言を抑えて、待つと、子どもたちの中から素晴らしい意見が出てくる好例です。
必ずこの「中道を行く」的な考えを持つ子もいます。
こういう瞬間が僕は面白いと感じます。「どっちかじゃないよなぁ。」子どもの言葉でみんなが納得したとき、次へのエネルギーになりますから。
そんなことが味わえるのが、この職業の楽しさだと思います。
後期に入って高学年らしい部分がぐんぐん出てきて、こんな話し合いも短い時間でできるように…嬉しい成長です。
さて、今日も素敵な一日を!