先生の働き方Design研究所

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新学期、先生がデザインするつながりづくり② ファンレター

この記事は、新ブログで、リライトしました

 

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今日は保護者との結びつきも視野に入れた実践「ファンレター」のこと。

 

 

 ぼくが28年度、一年間やり通したことの一つであるファンレターの実践。元々は、ちょんせいこさんと、岩瀬直樹さんのこの本に「一筆箋」として書いてありました。

 

 

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なぜやるのか

 一番大切なのは、なぜこの実践を昨年度続けたかですよね。

 ぼくは「子どものFanであること」を大切にしたかったからです。27年度は子どもとの関係作りが上手くいきませんでした。異動初年度、それまでいた学校が単級だったこともあり、そのままその時の流れを持ち込んでしまったのが大きな原因の一つです。

 なんとかそれを変えようと、子どもたちとの距離感を見直し、少し(いやだいぶ。。。)近くなるようにしたいなぁと考えました。

 ぼく自身が子どもに好奇心を持って接すること、子どもたちのことをもっともっと知りたい!と思い続ける先生であること、それを総して「fanであること」としました。そのための「fanletter」(ファンレター)の実践として取り組んだのです。

 

 また、保護者と子どもと学校、三者の「つながり」を創りたいという想いもありました。ぼくはどうやら「つながり」を作ることに喜びを感じる人なんだと最近わかってきているんです。だからこそのブログの題名!

 

ファンレターの実践の仕方

 丁寧に一人ひとりの毎日の振り返りがこの実践の元になります。放課後振り返りを書き記します。その中に、一人ひとりの児童のよかったことや、困ったこと、光っている姿などなども書いていきます。

 それを元に、ぼくは次の日の朝、一筆箋を書きます。色々試したのですが、一日4枚に落ち着きました。これを振り返りと誰に書いたのかを記した名簿を見ながら、偏り過ぎないように4人分を選んで書きます。振り返りがしっかりしていれば、朝15分ほどで書くことができます。

 書いたファンレターはその日の朝、子どもたちが登校してハイタッチする時に、内容を話しながら「お家の人に渡してね」と言って渡します。

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 本当は当日に渡したい!

 そういう想いがあって、その日に2枚ずつで取り組んだ期間があったのですが、長続きはしませんでした。書き続けて、いつかはその日のうちに4人に配れるようにしたいというのが自分の願いです。

 

 年間一人10枚以上、満遍なく渡すことはできました。

 

学級通信より強力なツールになるのでは?

 ぼくは学級通信も今年度50枚ほど書きました。(最盛期は150枚ほど書いていた時期もあります。色々考えて今は週1回にしています。)

 

 学級通信は全員に当てて書いているもの。

 ぼくはそうではなくて、もっと個に寄り添いたい。

 そうなると一人ひとりに当てたものの方が、今年の自分の価値には沿っていたんですね。そういう意味では、ぼくはファンレターは、学級通信以上のツールだと思っています。学級通信もあるに越したことはないです。


 子どもは途中からどの子も、ニヤッとしながら嬉しそうにもらっていました。その笑顔で、親に渡す。親と子どもをつなぐ会話のタネにもなると思っています。


 返事は数枚いただいたぐらいです。でも通知表の裏のコメント欄とか、一年間のお礼のお手紙など、端々にファンレターに触れられたお話があって、嬉しかった。

 

子どもの良いところが見えるように…


 何よりも自分自身に変化があった。子どもの良いところが見えてくるようになった。これが一番大きい。どこで書こうか、なかなか枚数が滞っている子には、その子にフォーカスを当てて一日を過ごすこともできた。

 

 結局は自分が何に焦点を当てているか、どういう価値をもっているかが子どもの見方になっていきます。最近読み終わったこの本にも書いてありますよ。

 

好奇心のパワー: コミュニケーションが変わる

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 こういう変化は大きいですね。また来年も取り組みます。