実践するにあたって大切にしている3つのこと
次年度、ある方の協力を得て、ワークショップ型の授業をもう一度研究し尽くしてみたいと思います。僕がやろうとしているのは読書家の時間です。
読書家の時間: 自立した読み手を育てる教え方・学び方【実践編】 (シリーズ・ワークショップで学ぶ)
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リーディング・ワークショップ?「読む」ことが好きになる教え方・学び方 (シリーズ《ワークショップで学ぶ》)
- 作者: ルーシー・カルキンズ,吉田新一郎・小坂敦子
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リーディングワークショップという形でアメリカでは広がっていますが、日本での知名度はまだまだ。僕も諸事情あって、実践をストップせざるを得ない場面も過去にありました。苦しい思いもしました。
しかしながら今年度から少しずつ再開しております。
一冊の本に出会ったこと、これが大きいです。
理解するってどういうこと?: 「わかる」ための方法と「わかる」ことで得られる宝物
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この本読んだら、ワークショップ型やるしかないでしょ!っていう気になってしまいます。僕の夏休みがまさしくそれでした。新幹線の中で読んでいるうちに生まれた熱い気持ちはまだ忘れることができません。
そして、異動の際の手紙に、子どもたちからのメッセージのほとんどが、本やリーディングワークショップのことだったという事実もあります。「本が読めるようになったのは先生のおかげです。」という言葉が並んでいたこと、数年たっても残る授業だったと嬉しくなりました。
とはいえ主任の立場もあるので、いろいろな壁もあります。そこは学年を巻き込んでしなやかに超えていきます。今でも本棚は教室の外に置いて、「学年、いつでも借りてOK」の状態にしてあります。実践も学年の協力を得ながら進められる状況にありました。
実践をやりきるにあたり大切にしていることは次の3つです。
- 振り切ってやること
- 年間を通じてやること
- 学年を巻き込むこと
1.振り切ってやること
僕は3年間リーディング(読書家の時間)、5年間ライティング(作家の時間)をやりきりました。国語の教科書単元を当時はすっ飛ばしたこともありました。もちろん指導内容は抑えてありますが…そうやって何年か吹っ切った実践を続けると、見えてくることが沢山あります。
この吹っ切るっていうのが大切で、電流計の針が逆側にブーンと振れる感じ。最初から中間を狙って、「他の先生に合わせて」「中間をとって」「エッセンスだけを入れて」みたいなことを考えていると、絶対に中途半端に終わります。僕なりに自分なりに…なんて言い訳して、大した実践に達することはできません。僕にも苦い経験があります。
針が逆に振れるくらいの実践をする。そこである程度痛い目を見る(笑)うまくいかないで苦しんだことも、保護者に言われたこともありました。その都度悩み、大切な仲間と打開策を話しながら進めていきます。そうして年間を通じて続けたことは、自分の血の通った実践として自分の中に残ります。
2.年間を通じてやること
2つ目は今も出てきましたが、年間を通じてやること。できれば一点突破でです。この年はこれだけを…と決めるのです。その中でマンネリ感も生まれるでしょう。そこを打開する共通解をいくつか持つことです。これはまたいつか書きます。
自主学習は僕は3年目でトミーと一緒に年間を通じて実践した時に初めて手応えを感じました。3年かかりました。
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3.学年を巻き込むこと
最後の一つは、学年を巻き込むこと。もう「学級が良ければ良い」という発想の時代は終わりました。僕自身が30代半ばに差し掛かり、学年を、学校をよくしない限り、変わらないということに気づきました。良い学年、学校を作る。「自分の学級だけが良ければ…」という発想は捨てないといけません。
ただこの3つ目は立場もありますので、年相応にやりましょう。
この3つをやらない、特に1と2の二つをやらないのに、「〇〇は上手く行かない」「僕もやってみたことあるんだけど…」という人のなんと多いこと。「もったいないなぁ」といつも思います。
僕は単級の学校にいたこともあり、若い時に沢山1や2ができたこと、それが大きな僕の財産ですね。今は一度振り切った実践をしているので、学年で合わせたり、バランスをとることもできます。一度振り切ったことは後からいくらでも実践の応用が可能なのです。アレンジもできるし、また学び直すことができます。
29年度がもうすぐ始まります。何をしようかなんーと考える先生は、ぜひ、年間を通じて身を置く覚悟で実践をしてみてください。